1日目の最終はdcs,MSB-DAC、ESOTERICの各フラグシップトランスポート、DACを競演させた興味深いものでした。
例によって()内は万のお値段です(^_^;)
これもここで使われたESOTERIC Grandioso P1 /D1のオーナーからは興味津々です。
ところで最後に使われたスピーカーはHIRO AcousticのMODEL-CCCS(2248万)。
これを設計された廣中義樹社長が外のデモスペースにおられたので、いろいろと話しを聞くことが出来ました。
しかし、凄い筐体構造ですね。
廣中さんによると、世界のトップエンドスピーカーに決して負けない筐体剛性があるそうです。
中の間仕切りを展示していましたが、これもアルミの塊。
これを不整形に穴を開けて、上下の間仕切りの穴が上下に貫通しない仕組みは、日本音響エンジニアリングのルームチューン材と同じ思想だとか。
音がそのまま向こう側に突き抜けない、壁に反射した音もそのまま戻ってこない。
質問:どうしてウーハーの箱が直方体なのか?平面があって定在波が発生してしまうではないか?
答え:密閉型であること、ウーハー振動板がセラミック振動板の2枚重ねであることから影響は出ないから。
解説:密閉型だから中の音がバスレフポートから外に出てくることはない。
紙コーン紙を口前にやって声を出す廣中さん。「ほら!声がコーン紙を通過して聞こえますでしょ! これがセラミックだと外に箱内の音が出てこないから」
それなら箱の直方体が箱の剛性を最も取りやすく有利だから。
ネットワークコイル(ウーハー用)はカナダ solen社特注品
大きく、ずっしり重い!
ここまでになれば通常のエナメル線のようなものを巻いた市販スピーカーのミニコイルとは直流抵抗値で有意な差=ウーハーのダンピング特性の差があるでしょうね。
鉄心入りではなく、空芯で求める音質となると、ここまでの極太線を巻く必要があった。
なお中高域用のコイルは上記単線ではなく、音質的理由からリッツ線。
音響はもしかしたら、低音再現に限れば、土曜日全体のトップかも。
曖昧さも何もない正確無比なバスドラムら、元ドラマーからも、ホンモノのドラムよりドラムらしい(^_^;)
空間はスピーカーの存在はまったく消えて、空間に楽器や声が音としてではなく、ボディーを伴って現れる等身大な見えるオーディオでした。
廣中さんに平蔵の建造中の音楽室設計図と見ていただき、設計思想を聞いてもらいました。
設計思想と必要な剛性に問題なし!とのお墨付きをいただけたことも良かったです。