今回の催しで用いられたスピーカーです。
両サイドにあるのはクラングフィルム社の励磁型としては最期のオイロダインL431b。このあとからはマグネットのパーマネントタイプに。
センタースピーカーは二つ。
奥に鎮座しているパラゴンより一回り大きなサイズのフロントホーンの大きなエンクロージャーと、上にこの2個のステレオ中高音システムがっているのがオイロパ・クラルトンだそうです。
センターに上向きに設置の木目パネルのは第二次世界大戦終戦年に製造された励磁型オイロダインL9341。
管球王国 アンプビルダー 評論家の新先生のデモではこの2台で、先生はCDやメモリー携帯ハイレゾプレーヤーをパワーアンプ直結で、それぞれのVOLで音量調整されました。
新先生も絶賛!ドイツスピーカーに抱きがちな刺激的な音は一切しません。
ドイツの一部のスピーカーに見られる発裂音 擦過音が目立つこともなければ、メガホンのようなホーン臭さも皆無です。
ナチュラルの一言に尽きます。うなりました。
レンジも必要にして十分で、あのWestern Electricサービスの元技術者でよい時のWestern Electricトーンを知っている伊藤喜多男さんが、後継のALTECらは自宅で使うこともなければ言及ほとんどなく(JBLへの言及ゼロ)、このドイツのオイロダインに夢中になったのもはっきり理解できました。
ただでさえ、位相が乱れがちな音道の長いホーン ウエスタンの15Aホーンらカールホーンに比べればホーンの音道も大変短く、位相も乱れにくい全体なコンパクトなオイロダインは現代でも使いやすいホーンスピーカーに見えます。
実際に居間スペースではAV用スピーカーでも使われていました。
左右のオイロダインをL Rで鳴らされたほか、このWE15Aホーンをはじめ、位相が回るホーンではステレオ音源でサウンドステージが出ない問題を4台一斉に鳴らすことで解決されていました。
センターのオイロパはL+Rを再生 同じくセンターのオイロダインはL-Rの差分を再生。
主催者は社会人1年目でWE22ホーン 2年目でWE15Aホーンを導入された筋金入りの方です。
当時から、これら2本ではステレオ音源、特にデジタル時代になってから物理的に入るようになった新しい音源の逆相成分の再生。
そこまでしてサウンドステージ 音場 奥行きを追求した音源が現有されているホーンでは上手く再現できないことに悩んで編み出した手法だそうです。
こちらはそのWE15Aホーンが使われないまま死蔵されていたようでした。
さらにモノラルソースにはオイロダインのさらに前の戦前開発 オイロユニオールが披露されました。
ドライバーはコンプレッションドライバータイプで、JBL375などと同じサイズ。
ネットワークのコイル類も下手な今のスピーカーよりしっかりしていますね。