今日の日記のSONYでスピーカーの設計もされた元技術者から、日本国内だけでオーディオブームのころの598スピーカーが通用した理由に、日本人の低音音痴、リズムからの低音の意味が日本人リスナーにはわからないことなどが書かれていました。 どういうことか調べたのが下記でございます。 なおサンスイ社のアンプ設計者 イシノラボの平野氏からも、アメリカでのサンスイ撤退にからめて、世界で売れた国産スピーカーは結局1台もなかったことが書かれていました。 そういえば、こちらで流行の部屋録。たまに聴かせてもらいます。 ただ半分以上?はリズムの上にメロディーが乗っていないのですね。 リズムがスッポ抜けている、ベース音が聞こえない、鳴っているようだが随分音圧が小さい、そもそもリズムが聞き取れない・・・ ただ、部屋録は業者なら録音機材に100万円からかけるようで、録音機材の性能違いを聴いているだけかもしれません。 心理学を著作した立場からは、御本人はうちのは音がいいとされている深層心理があるからアップするのでしょうから、あえてこのようなことを当の御本人に指摘する無粋はことはできませんが(爆) 欧米人とはオーディオを趣味とする日本人は、同じ軽音でも聞き方が違うのだろうかと下記を読んで思います。 この元SONY技術者のかないまる氏はオーディオ技術者であるのだけれど、音響と民族性についてまで言及されるなど、とても視点がユニークです。 世界のオーディオショーで自分の設計したアンプ、スピーカーをPRしてきた立場だけに切実な実感でしょう。 ウンウンと頷きながら読みました。以下引用。 (ハーベス HL4)周波数特性で注目すべきなのは、50~20kHz ±3dBとはっきり書いてあることです。 実際発売当時、会社で買ったものの周波数特性を測りましたが、50ヘルツが-3dBできちんと出ていました (周波数特性の平坦性は銘板に書いてあるような真っ直ぐな特性では全然ありませんが、左右はよく合っていました)。 海外製の音のよいスピーカは50ヘルツまできちんと音を出します。また単に特性が出るだけでなくて、ベースの音程の変化点がはっきりわかる音(平蔵、音程の変化を出すことでリズムを出すベース)を出します。ハーベスは比較的箱を鳴らすタイプですが、それでもその基本はしっかり出ています。 日本製のスピーカが音楽性がないと言われるのは実はこのへんが未消化だからだとかないまるは思います。結構大型なのに50ヘルツまで出ていないものも結構あります。日本人の多くは低音楽器にいろいろな意味で鈍感なので、そういう音でリリースしてしまうのだと思います。 ではなぜそうなるか。民族的に紙、木、草でできている家屋に住んでいた地域は西洋音楽の低音をあまりよく理解できていません。そもそも低音が育たない家屋なので低音に鈍感な遺伝子が多いんでしょうね。日本や東南アジアには低音の持続音を出す楽器があまりありません。鈴や太鼓のような打楽器がありますが、これは西洋音楽的には「テンポ」楽器であって「リズム」楽器ではありません。 これに対して欧州は民家ですら石を積んだだけで100年住めるという家屋が多いので、低音の意味が全然違います。リズムは低音弦楽器の音程の変化点が握っています。AVアンプを設計していても、そのへんがきちんとでないと西洋人は絶対に認めてくれません。 米州は建物はツーバイフォーの木造が多いですが、紙で開放された部分はなく、低音はしっかり家屋内に閉じ込めます。またつい最近まで欧州人だった人の子孫なので、低音リズムの理解は欧州に近いです。 ただし、北米は田舎の人が多く、クラシック音楽経験が少なく、クラブなど至近距離での低音体験が多いことと、黒人音楽の影響力が強いので、欧州とは好みは同じではありません。ただ、リズムが低音の音程の変化点でつくられるという感覚は全く同じです。 そういうわけで欧米の音楽もベースがとてもよく鳴ります。日本のロックやポップスはその点が全く不十分なものが多く、Jロックでのベースは西洋のロックより平均的に5~6dBは小さいと思います。歌謡曲のほうが、低音はよほど豊かですね。編曲者がジャズやクラシック音楽をきちんと勉強するからでしょう。 (あんなボーボーするだけがせいぜいの日本のスピーカーでは低音楽器の音圧を削らないと、ノイズだからだろう。) |
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日本人は低音楽器とリズムがわからない民族か?環境と低音
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